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クリスマスローズの育て方とガーデニング 花と園芸植物の販売情報

若泉ファームのサイトにようこそ。お届けするクリスマスローズは奇跡の花、ニゲルとチベタヌスの交配種「絹」、外覆輪のセミダブル「雅」、ホワイト糸ピコティ「FirstKiss」、グリーンピコティ「翡翠」、赤い雄しべをもつ「卑弥呼」、 第4のクリスマスローズジャンル「Shall We Dance」などオリジナル品種をネットショップにて販売していますのでご利用ください。

carlavirus カーラウィルス

ブラックデス

書くか書くまいか迷う記事です。
先日のこと、ある研究機関の方と話をしていてのことです。
クリスマスローズのブラックデスの事が話題になりました。
すでに10年以上にわたってクリスマスローズを脅かしてきたブラックデス。
その正体が次第に明らかになってきています。

ブラックデスの症状が顕著に表れたクリスマスローズの花
ある研究機関での検査の結果は、約70株のブラックデスの症状を現すクリスマスローズを電子顕微鏡などで調べた結果、その全ての株からカーラウィルス(carlavirus)が発見されています。
その結果からブラックデスを発現するものはほぼカーラウィルスに間違いは無いのではと言われています。
ブラックデスの黒い症状を現した部分からはcarlavirusは僅かしか出てこないで、むしろcarlavirusが多く出てくる部分は健康そうに見える葉や、クリスマスローズの花と言われる萼や葯の部分に比較的多く検出されることが解りました。
このことはクリスマスローズにとって非常に厄介なことを表しています。
それはアブラムシやスリップスなどウィルスを媒介する昆虫は、特に花粉などを食料としていたり、また花のつぼみなどの隙間に多く進入していることです。
そしてクリスマスローズを栽培するには厳しい日本の暑い夏。
クリスマスローズを生産するハウス中の空気の流量を多くして温度を上げないようにする。
暑い夏にハウスを閉め切ってでは蒸れてしまい栽培は難しいし、ハウスの中にはアブラムシやダニなどがこれ幸いと我が物顔で増え続けてくる。

この研究は国内で最高水準をもつ大学の研究室で行われています。
ただ一般にはなじみのない所ですので、どのような研究が行われているかは、またどこまでブログで発表して良いのか難しい部分があります。
同行して来たある研究員は、このカーラウィルスを健康なクリスマスローズに接種し、その結果を確認してみないことにはなかなか発表までとはいかないといいます。

ではどのように防除をすればよいかとなります。
このカーラウィルスを主として媒介するのは文献上では数種類のアブラムシに行き着くようです。
種からの伝染は無いとされています。
一部の生産者の中ではブラックデスの罹った種には表面の殻色などに異常が見られるとの話しもあるようですが、これは未確認の情報で確かなことは不明です。
クリスマスローズの発芽苗

クリスマスローズの種からの感染は通常あり得ないとされますが種の殻までにはウィルスは入り込みます。
種を播種したとき殻が割れて根や双葉が現れます。
この時に種の殻に入っているウィルスが新たに発生した根や双葉を傷つけて入り込むのではという疑いも出てきます。

植物病理上では確認はされていませんがその様なことは考えられるとみても良いのではと思います。
通常言われているウィルス防除では第3リン酸ナトリウム溶液でのハサミやナイフなど器具の消毒、また殺虫剤での防除が必要とされています。
しかし秋や花の咲く時期に突然現れてくるブラックデスには、潜伏期間が3ヶ月から18ヶ月あると言われています。
健康そうに見えるクリスマスローズでもカーラウィルスが入っていないとは限りません。
冬季でもアブラムシは活動していると言われて、特に加温されているビニールハウスの中ではこのアブラムシは確実に活動していると思われます。
園芸店などで販売されているクリスマスローズの蕾にアブラムシの幼虫がへばりついているのを何度となく見ています。
特にクリスマスローズの花の季節、アブラムシが活動を最も大きくする季節、3〜6月、9〜10月に注意する必要があります。
最も効果的とされるアブラムシやスリップスなどの害虫に対して浸透性殺虫剤による通年の防除が必要となるでしょう。


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