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荒れ地に木を植えた人
ジャン ジオノ
「木を植えた人」というフレデリック・バック氏の展示会が数週間ほど前まで東京の現代美術館で行われていたそうだ。
フレデリック・バック氏はカナダ人のアニメーション作家だそうである。
しかし、このフレデリック氏のアニメのことでは無い。
数日前、アマゾンに注文していた本が昨日届いた。その数冊に中にこの「こぐま社」で出版している
「木を植えた人」が含まれていた。
文庫本を一回り大きくした本。
それほどのページ数では無い。
今からおよそ100年前のフランス南部のプロバンス地方。
プロバンスと名前を聞くと日本人はウキウキとなって憧れる気分がある。
特に植物、ラベンダーやローズマリーの故郷と聞くとなおのこと憧れる。
しかしこのローズマリーにしてもラベンダーにしても肥料や水は極々少なく、むしろ与えなくても良いと園芸栽培書にも書かれているほど。
簡単に言うと、ほとんど無肥料でもよいし水も気にしない厳しい土地に生き長らえている植物となる。
標高1000メートルを超える不毛の土地。
不毛の荒れた土地にブナ・樺などの種を蒔き育てた壮大で素朴な一人の男の物語。
作者はジャン・ジオノ。
ジャン・ジオノの父はイタリアからの政治亡命者だった。
その息子のジャン・ジオノが書いた物語。
フランスはプロバンス地方の不毛の土地。
その土地にもわずかな人々は生きていた。
気象条件や痩せた土地の厳しさからそこに住む人々の性格は荒れ崩れて争いの元を自ら創っていく性格になってしまう。
その痩せた土地に住み着き、ドングリや樺・ブナなどの種を集め、種を蒔き、そして痩せた土地に泉を蘇らせ、湧きたたせ、なをのこと小さな小川までも復活させて、村からも争いさえも無くしてしまう神のような男。
「エルゼアール・ブフィエ」
この木を植えた人の名前。
ジャン・ジオノが書いた「木を植えた人」。
巻末に訳者の原みち子さんが書いた後書き。
本を書いた男ジャン・ジオノと木を植えた男のエルゼアール・ブフィエのことが書かれている。
このブログでは細かな内容は書かない。
是非ともこの「木を植えた人」を読んでいただきたい。
この「木を植えた人」、アマゾンを検索していて、以前から読んでみようかなと思ってはいたが、ついつい目先の本を注文してしまう。そんなわけで数年もたってしまった。
読んだ感想。
日本人の中にもエルゼアール・ブフィエに似た人がいたような気がする。
宮沢賢治。
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノノ、、、、、。
宮沢賢治が手帳に書き留めた「雨にも負けず」。
二人の生き方がどうしても似ているような感じがしてならない。
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